【3月26日付編集日記】手塚治虫と会津

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 会津藩と関わりが深い新選組隊士らをしのぶ供養祭が、東京都日野市で営まれた。来年の戊辰戦争150周年を前に、多くの先人が命を落とした幕末期をあらためて考える契機ともなろう

 ▼「鉄腕アトム」「ブラック・ジャック」など数多くの名作を生み出した手塚治虫。会津の地をこよなく愛した「漫画の神様」は、会津を舞台にした作品を残しており、新選組も題材の一つとして描いている

 ▼一貫して戦争はごめんだという姿勢を作品に反映させてきた手塚は、自身の戦争体験を家族に話すことはなかった。先日、会津若松市で講演した長女るみ子さんが明かす。その手塚が一度だけ、戦争の話をしたことがあった

 ▼家族で同市を訪れ、白虎隊の悲劇に話が及んだときだった。「戦争は幼い命を奪ってしまう無残なもの」。子ども心に強烈な印象として残ったと、るみ子さんは回想する。命の大切さを作品を通して伝え続けてきた手塚の言葉は重い

 ▼極上の会津プロジェクト協議会は今年も、7月から手塚の漫画キャラクターをテーマにしたスタンプラリーを展開する。昨年より1カ月延長して9月までの予定。キャラクターに込めた手塚の思いを感じながらスタンプを集めてみるのもいい。