【3月28日付編集日記】寒の戻り

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 このところ穏やかな陽気が続き、いよいよ春がやってきたと思っていたが、昨日はまるで冬に逆戻りしたような寒さだった。庭先のツバキも雪をかぶり赤い花が身を震わせていた

 ▼「鶯の肝つぶしたる寒さかな」(各務支考)。ドカ雪に驚いたのはウグイスだけではないだろう。一度しまい込んだ冬用コートをタンスから引っ張り出してきた人、一足早く交換した車の夏用タイヤをあわてて冬用に戻した人もいたのではないか

 ▼「汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる/季節はずれの雪が降ってる」。この時期に雪が降ると、つい口ずさみたくなってしまうのが、別れと旅立ちを歌ったおなじみの「なごり雪」だ

 ▼3月も最終盤を迎えた。就職や進学で古里を離れる若者たちは引っ越し荷物をようやくまとめ終えた頃だろうか。きょうは、教員の離任式を行う学校も多い。恩師や友人らとの別れを惜しむ光景が各地で見られることだろう

 ▼春の雪が解けるのはあっという間だ。福島地方気象台によると、きょう以降は次第に春らしい暖かさが戻ってくるという。新しい生活への希望を胸に、駅のホームに立つ若者たちには、きっと春の温かい日差しがエールを送るように降り注ぐはずだ。