【4月11日付編集日記】おたがいさま

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 困っている人がいたら助ける。困ったときは「助けて」と言える。そんなことが当たり前にできる支え合いのまちづくり。東京都品川区が進める「おたがいさま運動」だ

 ▼すてきな運動だと以前から思っていたが、実践した県民がいる。飯舘村民だ。2014年2月、村の住民らが記録的な大雪のため、福島市松川町の国道4号で立ち往生していた車のドライバーらに炊き出しのおにぎりを配った

 ▼住民たちは当時、原発事故に伴い現場近くの仮設住宅で避難生活を送っていた。「国内外からもらった支援に恩返しをしたかった」。住民たちは集会所で米を炊き、約300個のおにぎりにして、1メートル近くも降り積もった雪をかき分け手渡しして回った

 ▼ドライバーの中には持病で意識を失いかけた人もおり「命が救われた」などと感謝された。その後、「おだがいさま 命のおにぎり」と題する紙芝居となって、県内を中心に上演されている

 ▼この行動が18年度の小学6年生向け道徳の教科書(光文書院)に掲載される。飯舘村は、人と自然とのつながりを大切にする「までいの村」として知られているが今度は「おたがいさま」を実践した村とし全国の子どもたちに手本を示すことになる。