【6月22日付編集日記】梅雨入り

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 日本は雨の多い国だ。農耕民族であった先人たちは雨の恵みや怖さをよく知っていた。そのためだろう、降る季節や時間帯、様子などによってさまざまな顔を持つ雨を多様な名前で呼んできた

 ▼「万物生(ばんぶつしょう)」は、生きとし生けるものに新たな生命力を与える春の雨のこと。日照り続きの後に降る恵みの雨は「錦雨(きんう)」と言われる。似たような呼び名に「慈雨(じう)」もあり、ともに雨のありがたみが伝わってくるようだ

 ▼一方で、雨への恐れを表した呼び方も多い。並はずれた大雨を「鬼雨(きう)」、作物の実りを妨げるような長雨を「苦雨(くう)」と言った。これらの言葉は詩人高橋順子さんの著書から学んだ。人々が雨にどれほど一喜一憂していたのかが分かる

 ▼県内はきのう、梅雨入りした。梅雨は農作物にとって欠かせないが、集中豪雨を伴う「荒梅雨(あらつゆ)」や、干ばつを引き起こすような「空梅雨(からつゆ)」では困る。五穀に恵みをもたらしてくれるちょうどいい雨量であってほしいと空を見上げる

 ▼気持ちまで湿りがちなこの季節だが、梅雨空を吹き飛ばすような熱い戦いだった。Jリーグ入りを目指すいわきFCが、天皇杯サッカーでJ1のコンサドーレ札幌を破った。破竹の勢いはどこまで続くのか、楽しみだ。