【9月17日付編集日記】人形浄瑠璃

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 三味線の伴奏に合わせた「太夫」の語りと、操り人形が一体となり物語を繰り広げる人形浄瑠璃。約400年前に誕生したといわれる日本の古典芸能の一つで、歌舞伎にも大きな影響を与えた

 ▼江戸から明治時代にかけて人形浄瑠璃の一座で使われた人形が郡山市日和田町に残る。県指定重要有形民俗文化財「高倉人形」だ。地域の歴史を埋もれさせてはならないと日和田郷土史会などが人形浄瑠璃の復活に向け取り組みを始めた

 ▼第1弾となる体験講座が開講した。地元の小学3~6年生と40~70代の市民が1体の人形を3人で動かす「3人遣い」の操作や動きの型を学んだ。今後も稽古を重ね、来年3月に発表会で披露する予定だ

 ▼同じ郡山市には、1980年に復活した民俗芸能「柳橋歌舞伎」がある。地元の保存会員と御舘中生がこれまで、年1回の定期公演を続けてきている。同校では授業に歌舞伎の学習を取り入れ、大人と子どもが一緒になって継承に力を注いでいる

 ▼伝統を継承する住民らに共通しているのは「郷土愛」だ。一度途絶えた伝統を復活させて、継続していくことはたやすくはないが、人形浄瑠璃を子どもたちに引き継ぐことが、地元への誇りを育むことになる。