【9月21日付編集日記】たそがれどき

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 秋の夕暮れは少し前まで夕焼けが空を染めていたかと思うと一気に暗くなる。まさに〈釣瓶落としといへど光芒(こうぼう)しづかなり〉(水原秋桜子)のたそがれである

 ▼日が沈む時刻も日ごと早くなっている。福島市の日の入りは、1カ月前の8月21日は午後6時24分だったが、きょうは午後5時37分。季節は夏から秋へ確実に移り変わっていることをいまさらながら実感する

 ▼警察庁が2012~16年の5年間に全国で発生した交通死亡事故を分析したところ、日没前後1時間の「薄暮時間帯」、いわゆるたそがれどきの発生が他の時間帯に比べて多く、とくに日没が早まる秋や冬に増える傾向が分かった

 ▼薄暮時の事故については、交通事故総合分析センターも、薄暗い時でも真っ暗な時と同じように周囲が見えにくくなっている高齢者と、まだよく見えると思っている若いドライバーとの差が要因になっている可能性を指摘している

 ▼きょうから秋の全国交通安全運動が始まる。たそがれどきは歩行者の姿が見えづらくなるだけでなく、通学や通勤の帰宅時間とも重なり「魔の時間帯」ともいわれる。ドライバーと歩行者、ともに「命を守る早めのライトと反射材」がまずは一番の対策である。