【9月28日付編集日記】150年の重み

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 あまり話題にならないが、ことしは日本で初めて国政選挙と国会が構想されてから150年という節目である

 ▼1867年11月の大政奉還に先立ち、土佐藩が幕府に提出した建白書の中に、公家や大名で構成する上院と、選挙で選ばれた議員でつくる下院の二院からなる「議政所」、つまり国会で制度や法律を発出することが明記されている

 ▼しかし、建白書は幕府から政権を朝廷に返還させるに当たって急ぎつくられたため詳細が詰められなかったことや、翌年に樹立された明治政府が国家の枠組みづくりに追われたことなどから国会開設は後回しになった

 ▼このため構想はすぐには実現しなかったが、89年になって大日本帝国憲法発布に合わせて貴族院と衆院が設けられ、翌年に初の総選挙を経て第1回帝国議会が開かれた。現在は貴族院が参院に変わったが、衆院との二院という大枠は建白書の通りになっている

 ▼安倍晋三首相がきょう召集の臨時国会冒頭で衆院を解散する。「10月10日公示―22日投開票」の日程も正式決定し事実上の選挙戦に入る。国会の質とレベルは150年の歴史を糧、教訓として高まっているのか。次の150年に向けてまずは歴史に恥じぬ論戦を求めたい。