【9月29日付編集日記】県独自の酒米

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 料理店で何げなく頼んだ県産日本酒が味わい深かった。瓶の裏側のラベルを見ると、県のオリジナル酒造好適米「夢の香(かおり)」の文字。県独自の酒米で醸された酒をいいなと感じられてうれしかった

 ▼夢の香は1991年に誕生し、2000年に本県の奨励品種に採用された。翌年には、15蔵元が「夢の香」を使用して初の仕込みが行われた。当初はコメの中心の部分である心白が割れやすく、大吟醸には向かないという声もあった

 ▼県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターによると近年、夢の香を栽培する技術が向上して高精白ができるようになったという。今年の全国新酒鑑評会で、夢の香を使った酒が金賞を受賞したのはその証しだろう

 ▼酒米の代表格は兵庫県発祥の山田錦。新酒鑑評会では山田錦で仕込んだ酒を出品する蔵元が多い。酒米の品質を確立するまでには長い年月がかかったそうだ

 ▼夢の香は中山間地ならどこでも栽培でき、今後作付けの増加が見込まれる。さらに県は、より高精白が可能な酒米「福島酒50号」も開発中だ。山田錦と並んで評価の高い酒米は岡山県発祥の雄町で、愛飲する人は「オマチスト」と自称する。本県の酒米にもそんなファンを数多く育てたい。