【10月3日付編集日記】星の光

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 空気が澄みわたった秋の夜、空を見上げてみる。ぽっかりと浮かんだ月、そしてきらめく無数の光たち。星の名前や星座に詳しくはなくても、壮大な宇宙のロマンに浸り、心が洗われたような気持ちになる

 ▼安らぎのひとときを与えてくれる星空だが、近年は屋外照明などの影響で見えにくくなっているとの指摘がある。欧米の研究チームは昨年、日本人の7割が人工の光の影響により天の川が見えない場所に暮らしているとの研究結果を発表した

 ▼もちろん、人工照明は私たちの暮らしにとって欠かせない。しかし一方で、過度な照明は天体観測が難しくなるだけではなく、人の健康や、野外の動植物の成長にも悪影響を及ぼすという。いわゆる「光害」だ

 ▼環境省は、多くの人が星空の魅力に触れ、光害への理解を深めてもらおうと、2013年度から休止していた国民参加型の星空観察を復活させる考えだ。観察手法を見直して今月末に発表し、来春から年2回の実施を目指す

 ▼あすは陰暦の8月15日、中秋の名月。今年は満月2日前の月となるが、国立天文台は「満月と遜色のない美しい月を楽しめる」としている。優しい月の光が、星空を守ることの大切さを教えてくれるはずだ。