【11月11日付編集日記】健康と温暖化対策

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 患者が全国で約1千万人に上ると推計され、「国民病」とも言われる糖尿病。その主な原因としては暴飲暴食や運動不足、ストレスなどが知られている

 ▼オランダの医学研究チームは、糖尿病の要因として意外なところに着目した。それは地球温暖化だ。人間の体内には寒いと脂肪を熱に変えて体温を維持する組織があるが、気温が高くなると組織の働きが弱まり、脂肪が蓄積されて糖尿病を発症しやすくなるとの仮説を立てた

 ▼英医学誌ランセットも温暖化がもたらす健康への影響を指摘する。温暖化でデング熱を媒介する蚊の生息域が年々広がっているほか、石炭火力発電所などから出る大気汚染物質の影響で多くの死者が出ているとしている

 ▼もちろん温暖化は異常気象による災害も引き起こす。人類にとって大きな問題だが、温暖化の傾向は強まっている。世界気象機関によると今年の世界の平均気温は観測史上最高だった昨年に次いで高くなる可能性があるという

 ▼温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の2020年開始に向け、実施ルールを話し合う国際会議がドイツで開かれている。各国がホットな議論を交わし、クールな判断をすることが温暖化に歯止めをかける一歩となる。