【1月11日付編集日記】塩の日

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 塩が手に入らなくなり、困っていた武田信玄の姿を見かねて、ライバル上杉謙信が救いの手を差し伸べる。ご存じ「敵に塩を送る」の由来だ。1月11日は、信玄の領地に塩が届いた日といわれていることにちなみ「塩の日」なのだそうだ

 ▼謙信は、魚の干物やイカの塩からなど塩気の強い料理をつまみに酒を飲むのが大好きだったという。49歳で亡くなり、死因は高血圧性脳内出血だったという説がある(「モナ・リザは高脂血症だった」篠田達明著)

 ▼塩分の取りすぎは高血圧の原因になり、脳卒中や心筋梗塞など深刻な病を引き起こす恐れがある。ライバルを塩で助けた謙信が、過剰な塩分摂取で自らの命を縮めたのだとしたらなんとも皮肉な話だ

 ▼「減塩」は本県でも大きなテーマだ。県庁所在地を対象にした総務省の家計調査では食塩の支出額(2人以上世帯、2014~16年平均)は謙信の地元・新潟市に次ぎ福島市が2位だった。県の調査でも、県民の食塩摂取量は厚生労働省が示す目標値を上回っている

 ▼人が生きるために塩は不可欠だが、過ぎたるはなお及ばざるがごとしであると歴史上の人物から学ぶ。晩酌のつまみはもとより、食事全般で減塩に努めなければならない。