【6月22日付編集日記】クマと里山

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 クマの目撃情報が後を絶たない。県警によると県内の目撃件数(20日現在)は244件で前年同期を119件上回っている。特に会津地域での出没が目立つ

 ▼多くの観光客が訪れる会津美里町の伊佐須美神社では19日、境内で目撃された1頭が麻酔銃で捕獲された。会津若松市だけに限ってみても、今年の目撃件数は77件と前年同期の30件に比べ大幅に増えている。特に住宅地や学校周辺での目撃が相次ぐ

 ▼河川敷を移動して市街地に出没するケースがあるため、各地で茂みを刈り払いしたり、電気柵の設置やパトロール強化などの対策が講じられている。県は、クマの生息域と人の生活圏のすみ分けを図るモデル事業を行い、一定の効果を上げている

 ▼クマ出没の大きな要因として挙げられているのが、人間と動物の緩衝地帯としての役割を果たす里山の荒廃だ。過疎化や高齢化の進行などで生活と関わりが深い人里近くの空間に手を掛けられなくなってきている

 ▼里山は動物の生息場所だけでなく人を癒やしたり水を蓄えたりといった、さまざまな機能を持つ。里山の重要性についてはこれまでも指摘されてきたが、あらためて動物との共生を見据えた里山の再生について考えてみたい。