【6月23日付編集日記】へメロカリス

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 その花の属名は、へメロカリス。ギリシャ語の「一日」と「美しい」を合わせた言葉で、美しい花が一日でしぼむことに由来しているという

 ▼和名はゼンテイカ(禅庭花)だが、栃木県日光地方に多く自生していることからニッコウキスゲという名で広く知られている。ただ日光の固有種ではなく各地に分布し、尾瀬や霧ケ峰などの群落が有名である

 ▼株の密集度が高いことで定評がある雄国沼湿原(北塩原村)のニッコウキスゲが見ごろとなった。雄国沼は猫魔ケ岳、厩岳山、雄国山などに囲まれており、湿原の植物群は国の天然記念物に指定されている

 ▼長年にわたり雄国沼の管理に携わる山口恒憲さんによると、今年のニッコウキスゲは、例年より早めに生育が進んでおり、黄色いじゅうたんが湿原を覆いつつある。数年おきに当たり年を迎えるコバイケイソウも湿原の初夏を白い花でもり立てている

 ▼ニッコウキスゲの花言葉は、朝に花開き、夜にはしぼむ一日花らしく「日々あらたに」、そして「心安らぐ人」。晴れた日はもちろん、ぐずついていても標高千メートル余の湿原の霧の中に浮かぶ姿は幻想的で趣がある。明日の元気をもらいに訪ねてみてはどうか。きっと心も安らぐはず。