【8月5日付編集日記】8.5水害

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 高校生だった1986年の夏、伊達市梁川町にある親戚の店を手伝っていた。雨が激しく降り始めると、近くの広瀬川がみるみるうちにあふれ、店舗や家屋にも水が入ってきた。町中が川の水で大洪水になり、大雨の恐ろしさを肌で知った

 ▼本県や関東、東海に甚大な被害をもたらした8.5水害である。西日本豪雨の被害を報じるニュースを見て、32年前に起きた水害を思い出した県民も多かったのではないか

 ▼国がまとめた報告書によると、8.5水害の死者・行方不明者は20人、床上、床下浸水は合わせて10万棟以上。県内では3人の命が失われた。災害の大きさは被害者の数だけでは測れないが、220人以上の命を奪った西日本豪雨の規模の大きさをあらためて思う

 ▼8.5水害や、阿武隈川が氾濫した98年8月末の豪雨災害などを契機にして、県内では「平成の大改修」などの河川整備が進んだ。各自治体では洪水ハザードマップの作成も加速した

 ▼県内各地の水辺の風景は変わり、水害には確実に強くなった。さまざまな災害を乗り越えて、教訓を次世代に伝えていくことは、災害を経験した者の義務でもある。西日本の被災地も強さを備えたまちに生まれ変わるに違いない。