【1月29日付編集日記】太鼓の響き

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 手やばちなどを使って、打ったり振り鳴らしたりすることで音を出す打楽器は人類最古の楽器だといわれる。世界各地には、古くから多種多様な打楽器が存在する。音には力が宿るとして、打楽器を宗教儀式に使う国も多かった

 ▼日本の代表的な打楽器といえば太鼓だろう。海外と同じように元来は祭事の道具だったが、時代とともに雅楽や歌舞伎など日本の芸能に欠かせない楽器になっていった。地域のお祭りなどでも演奏される機会が多いためか、その響きにはどこか郷愁が漂う

 ▼富岡と双葉、楢葉、広野の双葉郡4町と川俣町山木屋地区の太鼓演奏団体が来月24日、富岡町で合同演奏会を開く。東日本大震災と原発事故で大きな影響を受けた地元を音楽で元気づけようという試みだ

 ▼出演する5団体の中には津波で太鼓が流失してしまったり、避難生活のために一時活動ができなくなったりした団体もある。困難を乗り越えての開催だけに各団体の練習には熱がこもる

 ▼出演団体のメンバーは「音楽には人をつなぐ力がある」と期待し、古里の情景を表現したオリジナル曲などを演奏する。懐かしい太鼓の音はきっと古里再生へと歩みを進める住民たちを力強く鼓舞してくれるはずだ。