【4月17日付編集日記】語り繋ぐ豊かな自然

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 200編超の民話が伝わる郡山市湖南町は「民話の里」といわれる。住民に身近な猪苗代湖や文化財にまつわる民話は、地域に残る豊かな自然と文化を物語っている

 ▼湖南町の民話「弘法の橋立」は、弘法大師が猪苗代湖南岸の入り江「鬼沼」で、大蛇退治に備えて、橋を架ける作業をしたという伝説だ。橋は完成しなかったものの、鬼沼は弘法大師のおかげで良い景色になったと言い伝えられている

 ▼景勝地の鬼沼周辺を拠点に自然環境を守る活動に取り組むNPO法人が20日から、県内の親子を対象に「いきもの探し探検隊―鬼沼の森と湖の自然楽校」を開く。8月までの計3回、湖や里山の自然を体験し、生き物がすみやすい環境に理解を深める

 ▼初回の探検隊では、ドジョウやヤゴなど水辺の生き物や鬼沼に生育する希少植物を探す。参加者は観察した生き物を写生して独自の図鑑づくりを進め、探検の成果を記録に残す趣向だ

 ▼NPOの担当者は「探検隊は参加者が絶滅危惧種など、貴重な生き物に目を向ける良い契機になる」と話す。猪苗代湖をはじめ本県は、豊かな自然環境に育まれた多様な生き物や植物の宝庫である。次代に語り継がれるよう守り続けていくことが大切だ。