【4月19日付編集日記】花信の風

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 二十四番花信風(にじゅうしばんかしんふう)。「二十四節気の小寒から穀雨までの間の各気の花の開くのを知らせる風」と広辞苑にある。花信風とも花信の風ともいわれている。何とも趣のある呼び方である

 ▼花信風は、小寒から穀雨まで八つの節気を二十四の候に分け、それぞれに花を配している。小寒の梅、大寒のジンチョウゲ、立春のコブシ、啓蟄(けいちつ)の桃、春分のモクレン、そして穀雨のボタンなど、顔ぶれは実に多彩である

 ▼残念ながらそのメンバーには含まれないが県内はいま、桜の花の風に満ちあふれている。本紙の開花情報によれば、落花盛んのいわきから、満開の中通り、さらには咲き始めの会津まで、県全体が桜色に染め上げられている

 ▼今年の桜の見頃が例年より長く続くのは、先日降った季節外れの雪のおかげでもあるだろう。吾妻小富士の山肌にできる雪形「種まきうさぎ」も雪で隠れていたが、ここ数日来の暖かさで姿を見せ始めた

 ▼あすは穀雨。変わりやすい春の天気も、この頃から安定して日差しが強まっていく。二十四番花信風は来月、立夏の訪れとともに出番を終えるが、「花の大国ふくしま」は、これからが本番である。さまざまな花の便りを乗せた風が各地から届くのが楽しみだ。