【11月5日付社説】県議選きょう告示/復興の加速へ重要な選挙だ

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 県民の声を県政に届けるための重要な選挙と再認識したい。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故以後、2度目となる県議選は、きょう告示日を迎えた。

 震災と原発事故から間もなく4年8カ月になり、県内では、復興の進み具合に濃淡が見えてきた。

 いまだに住民帰還が見通せない地域がある。帰還がかなうようになっても、買い物や医療を受ける生活環境の再建策が遅れている地域もある。

 除染が済んだものの、剥ぎ取った土壌などの廃棄物の搬送を待つ地域もあれば、作った産物が安全なのに、風評を拭い切れない地域もある。

 一律の施策では、地域ごとの復興・復旧に課題が残るのが、県政の現状だろう。

 58の議席を争う立候補者には、地域の課題を県政に反映させる役割を担うことを、強く自覚して論戦に挑んでもらいたい。

 4日までの直前情勢では全19選挙区のうち、8選挙区が無投票になる公算が大きい。実戦入りするのは、前回と比べ三つ少ない11選挙区にとどまる見通しだ。

 15日の投開票日に向けた10日間の選挙戦が、震災と原発事故の影響で実施が延期された前回よりも盛り上がりに欠けることがないよう期待したい。

 有権者の関心を薄れさせないためには、現状の課題への解決策や、これからの4年間の方針が、立候補者から、より具体的に示される選挙戦が求められる。

 各政党も、明確なビジョンを訴えていく必要がある。農業県に関わりの深い環太平洋連携協定(TPP)などの国政レベルの論点もあろう。

 昨秋に内堀雅雄知事が就任してから初の県議選でもある。復興の加速化、原子力災害の克服に向けた内堀県政をどう評価し、政党の復興政策をどう形に表そうとするのかも、県内の有権者にとって重要な選択肢になるはずだ。

 県内各地では、人口減少問題への対応も差し迫っている。若い世代の働く場の確保や子育て支援、お年寄りを支える地域づくりも県政の課題として挙げられる。

 有権者にとっては本県のこれからを託す選挙になる。復興を推し進め地方創生も成し遂げるために議員として何をしようとするのかをしっかりと見極めたい。

 県議選と同じ日程で大熊、浪江の両町長選と大熊、広野、川内、葛尾の4町村議選も行われる。県内外に避難したままの有権者に訴えを届かせ、投票しやすい機会を整えることも重要になる。