【11月11日付社説】紙齢40000号/県民とともに確かな未来を

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 福島民友新聞は今日、創刊からの号数が4万号に達した。今年は創刊120周年でもある。併せて迎えた大きな節目に、課せられた使命をあらためて認識し、県民とともに歩み続けることを誓う。

 「公正で品格ある報道、自由で責任ある言論により読者の信頼にこたえる」。本紙の基本姿勢を示す「民友の誓い」の一部である。1895(明治28)年の創刊以来、紙齢を重ねることができたのも読者の支えがあってこそであり、深く感謝するとともに、信頼に応え続けられるよう努力したい。

 明治、大正、昭和、そして平成の世の激動を日々の紙面に刻み込んできた。これまでに映し出した世相は枚挙にいとまがないが、未曽有の大災害となった東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は、県民と県土にかつてない試練をもたらした。

 震災と原発事故から今日で4年8カ月がたつ。復興は徐々に進みつつあるが、いまなお10万人を超える県民が避難生活を送っている。この現実を重く受け止め、全ての県民が平穏に暮らし、次代を担う子どもたちが健やかに育つことができるよう、県紙としての役割を全うしていきたい。

 「国家の元気を養成するは地方分権にある。地方人民の自立自治なくば国家の元気を涸(か)らす」。創刊の中心を担った河野広中は地方分権を持論の一つとした。そしていま、地方創生が叫ばれ、地方の在り方が問われている。

 地方は、人口減少や少子高齢化などさまざまな課題を抱えているが、本県はさらに震災と原発事故からの復興と再生という大きな課題を背負っている。

 県人口は1997年の213万7000人をピークに減少しており、国立社会保障・人口問題研究所は将来推計で2040年には148万5000人にまで落ち込むと予測する。そして第1原発の廃炉までは30~40年がかかるとされる。本県の前途は決して平たんではない。

 しかし、県民がともに力を合わせて取り組めば、乗り越えられないものはないと私たちは確信する。むしろ、このピンチをチャンスと捉えて、「課題解決」の先進県となり、全国の自治体をリードするという気概を持って、未来への道を切り開いていきたい。

 そのために福島民友新聞は何ができるのか。4万号の節目は、自らを問い直し、報道の使命と責任を自省、自戒する日でもある。

 そして「民友」の名の通り、県民の友として、県民の側に立ち、読者や地域を勇気づけ、元気にする紙面を明日も届けたい。