【11月16日付社説】新県議決まる/復興と創生へ最大限の力を

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 県議選の投開票が行われ、無投票となった8選挙区を含む19選挙区58人の議員が決まった。決意を新たにし、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興と地方創生に最大限の力を発揮してもらいたい。

 今回は、震災と原発事故後2度目の選挙だった。既に震災から4年8カ月が過ぎている。新たに始まる議員任期は復興を加速させ、より多くのものが再生を遂げるために重要な4年間となることを肝に銘じてほしい。

 本県が直面する最大の課題は復興だ。住民帰還や生活再建、風評被害の払拭(ふっしょく)、賠償問題などさまざまあるが、時間の経過とともに複雑化しているうえ、地域によって進み具合に差が出ている。

 今度の選挙は、これらの課題にどのように取り組んでいくのか。有権者に具体的な施策と道筋を示して、その是非を問うてほしかったが、明確な対立軸に乏しく、主張の差が分かりにくかった。

 年が明けてまた3月11日がやってくれば震災から丸5年となる。地域住民の代表として、あらためて地域を見渡して課題を整理し、復興の加速へ実効性のある施策を再構築する節目にすべきだ。県議としては当然、県全体を俯瞰(ふかん)するバランス感覚も求められる。

 課題は復興だけではない。少子高齢化や過疎化、中心市街地の活性化、基盤産業の再生など、震災前から抱えるテーマがたくさんある。どれも県や市町村が「地方創生」に向けて確実に対応しなければならないものばかりだ。政策の立案から実現まで、議員としての役割を着実に果たしてほしい。

 投票率は46・67%と前回2011年を0.84ポイント下回り、過去最低を更新した。投票率の低下は1975年以降、11回連続だ。

 県議会の主要会派が内堀雅雄知事を支える「オール与党」体制の中で、「誰が議員になったとしても県政が大きく変わることがない」などと有権者が考えた結果の反映だとしたらゆゆしき事態だ。

 県政は、知事と県議会が互いに緊張感を持ち、地域のために政治を行う「二元代表制」をとっている。県民から投げ掛けられた不信感を拭うためには、各勢力ともに県民の視線に立つという原点に戻って行動していく姿勢が何より欠かせない。

 分権改革で地方自治体の責任や自己決定権は拡大されてきた。議員には、行政の責任を担うという強いプロ意識を持つとともに、活動の質を高めるための不断の努力が求められていることを銘記してもらいたい。