【12月16日付社説】ジオパーク再認定/世界の磐梯山へ磨きかけよ

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 「宝の山」にさらに磨きをかけて、「世界ジオパーク」としての認定を早期に実現させたい。

 猪苗代、磐梯、北塩原の3町村にまたがる「磐梯山」地域が日本ジオパークとして、日本ジオパーク委員会から再認定を受けた。

 国立公園とうまく連携し、ガイドが積極的に参加する形で、保全計画を進めていることなどが評価された。取り組みを継続し、地域の活性化に生かしてほしい。

 ジオパークは、人と大地の関係を楽しみながら学習できる自然の公園。大地の遺産を保全し、教育や観光などに活用しながら、地域の振興を目指す。

 磐梯山は、東日本大震災と原発事故があった2011年の9月、秋田県の男鹿半島・大潟とともに東北地方では初めて日本ジオパークとして認定を受けた。

 日本ジオパークは認定後も、公園の保全や研究、観光振興に関する地元の体制が整っているかどうかなどについて4年ごとに審査を受ける。今回の審査対象は全国6地域で、うち2地域は条件付き再認定となる厳格さが特色だ。

 磐梯山は、日本ジオパーク委員会から初回の認定を受けた後、学校や地域社会での普及活動など16項目を改善点として指摘された。これを受けて、教育現場での活用やガイドの育成、看板の設置などに取り組み、16項目のほとんどを改善した点が今回、評価された。組織力の強化や活動の充実に一層取り組んでもらいたい。

 磐梯山にとって今回の再認定は通過点にすぎない。「世界ジオパーク」が最終目標だ。世界ジオパークは、日本ジオパークとは別の世界ジオパークネットワークが審査しているが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が先月の総会で正式事業化を決定、認定のハードルはさらに高まったとされる。

 世界ジオパークとして認定を受けるためには、ホームページやパンフレットの多言語化や、外国語に対応できるガイドの養成、磐梯山特有の地形・地質の調査研究、国内外のジオパークとの連携推進などが課題となる。財政基盤の整備や人材育成も欠かせない。

 国内のジオパークは、日本ジオパークが磐梯山を含め31地域、世界ジオパークが8地域ある。ジオパークの知名度は世界遺産に比べてまだ低いが、ジオパークの関係者はユネスコの事業化による知名度と価値の向上を期待している。

 磐梯山が世界ジオパーク入りすれば、同地域だけでなく県全体のブランド力と集客力アップが見込まれる。世界ジオパーク入りへの機運を全県的に高めたい。