【1月19日付社説】訪日外国人増加/旅行環境整え魅力アップを

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 外国人旅行者の受け入れ態勢整備を急ぎ、県内を訪れてみたくなるような環境をつくり出したい。

 日本を訪れる外国人旅行者の数はうなぎ上りに増えている。2015年の訪日者数は2千万人に迫り、14年からの伸びは50%近くになる見通しだ。

 県内を訪れる外国人旅行者が増えれば、宿泊や交通、飲食、土産品の製造販売など、県内経済に幅広い波及効果が期待される。外国人旅行者を増やし、観光再生と地方創生につなげたい。

 15年版の観光白書によると、外国人の訪日動機は「日本食」「ショッピング」「自然・景勝地観光」が上位を占める。県内にある温泉や自然景観、郷土料理、民芸品など優れた「観光素材」をフルに生かした旅行プランを旅行者らに提案したい。

 昨年の大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン」では、「おもてなし」の大切さがクローズアップされたが、外国人旅行者を呼び込むためには、プラスアルファが必要になる。

 携帯端末を使うことができる無料の公衆無線LANや、多言語のパンフレット、案内板、食事メニューなどを整え、利便性を高めたい。観光庁のアンケートでは、観光施設がある地区だけでなく「もっと広域の地図がほしい」という意見があった。外国人旅行者の視点に立ち、ニーズを見極めることが大切だ。

 買い物を楽しみに訪れる旅行者には、免税店を増やす努力も欠かせない。14年に消費税の免税対象が食料品や化粧品を含む全品目に拡大され、昨年からは商店街で一括して免税手続きができる「免税商店街」の制度もできた。日本酒や漆器、陶芸など、本県ならではの商品を、少しでも多くの旅行者に手にとってもらえるような機会を増やしたい。

 中国経済の減速などを受け、いまの訪日ペースが続くのか懸念する声も出始めている。「爆買い」など目先の経済効果を追うだけではなく、安定的に本県を訪ねてもらえるような環境を整えることが重要だ。それが旅行者の再訪に結び付くことになる。

 観光庁の宿泊旅行統計によると、15年1~10月の本県の外国人宿泊者数は4万3100人で全国46位と低位だが、その分伸びしろが大きいと捉えることもできる。

 さまざまな機会を利用し、復興に向かい着実に歩みを進める本県の正しい情報を国内外に発信するとともに、各地が連携・協力し合って、本県の魅力を2倍、3倍にしていくことが肝要だ。