【1月20日付社説】知事ダボス会議へ/理解と共感世界に広めたい

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 震災と原発事故から5年を迎えようとしている本県の姿を世界に知ってもらう絶好の機会だ。

 その舞台となるのが、きょうから4日間、スイス東部の保養地ダボスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」。

 世界各国の首脳や財界人、文化人ら約2500人が一堂に会し、世界規模の重要課題について意見を交わす国際会議だ。

 この場に招待を受けた内堀雅雄知事の発信力が試される。影響力の大きい世界のリーダーたちを前に、本県の復興の現状や課題、将来への可能性をしっかりとアピールしてもらいたい。

 内堀知事は日本時間の22日午後6時半からの「福島の再生 世界への教訓」をテーマにしたセッション(討論会)に出席する。

 県が産業復興の柱とする再生可能エネルギーやロボット産業創出への取り組み、観光や食をはじめとする本県の魅力を話す考えだ。

 この模様はインターネットで中継される。世界中の人々が本県についての正確な情報を共有する機会にもなるよう期待したい。

 今回のダボス会議は、インターネット技術を利用して革新的な物づくりを目指す「第4次産業革命」を全体テーマに200を超えるセッションが予定されている。

 内堀知事は他のセッション参加も予定する。最先端の技術を生かそうとしている本県の産業復興への関心が高まるよう望みたい。

 風評被害の払拭(ふっしょく)にも成果を挙げなければならない。内堀知事は日本産品をPRするレセプションで県産の日本酒を振る舞う予定だ。

 欧州連合(EU)では今年に入って日本産食品に対する輸入規制が大きく緩和されたが、海外には県産食品への不安が根強く残る。

 安全性や規制緩和を直接語り掛けることができる貴重な機会になる。他の産地に負けないおいしさを積極的に売り込み、県産食品への評価を高めることが重要だ。

 内堀知事は本県への来訪を呼び掛けるインビテーションカード(招待状)を準備した。名刺代わりに多くの要人に配る考えだ。

 要人との接触を通して本県のイメージがどのように抱かれているのか、とりわけ原発事故の影響がどう認識されているのかを持ち帰ることも大切になる。

 内堀知事は昨年6月に都内で開かれた世界経済フォーラムのジャパンミーティングに出席した縁でダボス会議に招待された。

 日本の都道府県知事としては石原慎太郎元東京都知事以来の異例の招待だ。「福島」への理解と共感の輪を世界に広げたい。