【1月22日付社説】小中生の学力調査/理数系への興味育む環境を

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 国語は得意、苦手なのは算数・数学と理科―。県内の小中学生の学力を調べる度に、このような結果が表れる。

 理数系が弱いという傾向が定着しないよう教育現場には、学力の全体的な底上げが求められる。

 県教委が公表した2015年度県学力調査結果(昨年11月実施)によると、対象の小学5年と中学2年とも国語の平均正答率が目標値を上回った一方、算数・数学と理科は目標値に届かなかった。

 目標値は全国で行われている同種の試験結果を基に算出した。全国の学力レベルとの比較の目安になるものだ。目標値に届かなかったということは、全国平均に達していないということになる。

 文部科学省が小学6年と中学3年を対象に実施した昨年春の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)でも、今回の県の調査と同様に小中学生とも算数・数学が全国平均を下回る結果になっていた。

 試験形式による学力調査は、子どもたちの学習の達成度を確認するという意味合いがあるが、裏を返せば、学校側の指導力の結果の表れともとれよう。

 同様の傾向が続いているのが明らかなのだから、県教委や学校に求められるのは、理数系を子どもたちの弱点にしないよう学力向上策をさらに強化することだ。

 県教委は今回の調査で算数・数学の点数が目標値に達しなかった理由の一つとして、記述式など活用力をみる問題を多く取り入れたことが影響したとしている。

 全国学力テストでも、応用問題の結果が全国平均よりも低く推移していることが課題として挙げられてきた。

 県教委はこれまでも理数系教師の授業指導などに取り組んできたが、地域や学校ごとに指導の方向性をしっかりと定め、授業の改善に結び付けてもらいたい。

 子どもたちの長所にも目を向けたい。今回の学力調査では、小中とも国語の正答率が前年度よりも改善し、特に「書くこと」の領域の問題で点数が伸びた。

 学力調査と併せて実施した意識調査では、積極的に自分の意見を発言したり、本を読む冊数が多い児童生徒ほど平均正答率が高いとの傾向が表れた。

 子どもたちの長所にさらに磨きをかけ、学習に対する自主性や興味を育む環境づくりにつなげることが求められる。

 復興を支え、本県の未来を担う子どもたちにとって、小中学校で培われる学力が、大人になってからの「生きる力」の源泉になると強く意識したい。