【3月13日付社説】火災の死者相次ぐ/「火の用心」もう一度徹底を

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 3月に入ってから、火災による犠牲者が相次いでいる。空気が乾燥する時期であり、暖房器具の扱いなどに注意が必要だ。一人一人が防火への意識をより高め、大切な生命と財産を守りたい。

 県によると、今年1月から3月10日までに火災で亡くなった人の合計は、昨年同期より6人上回る13人に上っている。

 このうち3月1~5日に発生した4件の火災で5人が亡くなっている。2人が65歳以上の高齢者だった。入学前の幼い命や、体の不自由な人も犠牲になった。

 お年寄りや子ども、障害のある人たちは災害弱者といわれる。こうした人たちを火災から守るための対策の強化を考えなければならない。

 例えば、煙や熱を感知して音などで知らせてくれる火災警報機の有効性を、あらためて認識するのもひとつだろう。お年寄りたちが火災警報機の音に気付けば、いち早い避難につながるはずだ。しかし県内の火災警報機の設置率は8割に届いていない。万一に備え、全ての家に設置したい。

 3~5月は特に空気が乾燥し、火災が最も多くなる時期だ。気象庁のデータによると、福島市の湿度(1981~2010年の平均)は4月が59%、3月が61%で、1年のうち最も低い。火災で犠牲者が出た今年3月1~5日も、中通りと浜通りで断続的に乾燥注意報が出されていた。

 福島地方気象台によると、この先1カ月間は、例年より気温が高い日が多くなる見通しという。雨が降らない日が続いたり、晴れて気温が上がり風のある日は、空気が一層乾燥する。

 コンロのそばを離れるときは火を消す、ストーブは燃えやすい物から離して使う、寝たばこはしない―といった日常生活での基本的なルールを忘れないようにしたい。

 春先は、害虫駆除など農作業のための野焼きが行われる時期でもある。今年は雪が例年より少なかったため、県は「地面が乾いており、燃え広がりやすくなっている可能性がある」と、野焼きが延焼して火事になることを警戒する。

 野焼きをする場合には、所管の消防署に届け出るよう条例に定められている。野焼きは、家屋に燃え移ったり、やけどなどをする危険性がある。消防署の指導に従って消火用の水を準備するなど、安全に行うことが大切だ。

 これから山開きシーズンを迎え、山林火災も心配だ。たばこの不始末をしないことなど、入山者が火災を出さないよう注意したい。