【3月27日付社説】選手の競技力向上/大舞台へ支え育てる環境を

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 2020年の東京五輪・パラリンピックで本県選手が活躍する姿は、県民がスポーツへの関心を高め、参加を促す契機になるだろう。大舞台に向け、選手の競技力向上や選手層拡大に力を入れたい。

 県体育協会は新年度から、東京五輪に向けた選手のレベルアップに一段と力を入れる。県内の有力な選手や各競技団体に対し、合宿や大会出場などの活動費について、助成を拡充する。

 さらに強豪チームと県内外で練習試合などの強化交流を行う場合にも補助する。

 県体協は併せて、全国トップクラスの本県選手への支援も広げる。すでに県体協は、東京五輪出場が有望視される15~20歳の選手を「夢アスリート」に指定し、合宿や講習会参加を補助しているが、新年度からは21歳以上も「Jアスリート」として補助対象に加える。東京五輪まで、あと4年余りの期間がある。確実に五輪の舞台に押し上げるには、継続的な支援態勢が大切だ。

 全国大会や国際大会で活躍できる選手の育成も課題となる。本県の国体での総合成績を見ると近年は30~40位台で推移している。昨年は31位まで改善したことから、県体協は今年の目標を、9年ぶりとなる「20位台」まで引き上げた。

 目標達成に向け、県体協は今まで競技人口が比較的少なかった競技についても、有力選手の発掘に取り組む。特に力を入れるのが、今年から新たに国体種目となるレスリングやウエイトリフティング、ラグビーなどの女子選手の育成だ。これらの競技はすでに五輪種目に入っており、国体で活躍する選手が育てば、五輪出場への道も見えてくる。県体協と各競技団体は、トップアスリートを招いた競技講習会の開催などを通し、競技人口の拡大を図ってほしい。

 選手の競技力向上を支えるのは、県が県体協を通して競技団体に配分する強化費だ。新年度は前年比1・6倍の約1億4千万円が強化費として計上された。県体協も、企業や個人から寄付を募る賛助会員制度に力を入れ、独自財源の確保に努めている。より多くの理解と協力を得るためには、県民が共に選手を支え、育てる機運を高めたい。

 県体協は、東京五輪に向けたムードの高まりを、子どもたちの体力向上にも生かしたい考えで、新年度は小学生対象の体力検定や親子体操教室などを開く。子どもたちがさまざまなスポーツに触れ、体を動かす楽しさを体験してもらうことで、未来の五輪選手の育成につなげたい。