【4月19日付社説】熊本地震続く/力合わせきめ細かな支援を

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 熊本地震の発生からきょうで6日目となる。しかし余震とみられる地震は依然続き、気象庁は引き続き強い揺れが起きる恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。

 熊本、大分両県では大勢の人々が自宅に戻れず、避難を余儀なくされている。繰り返す揺れに神経をすり減らし、先の見えない避難生活に不安を募らせているのは想像に難くない。

 身体的な安全確保が最優先であり、生活物資の支援なども求められるが、避難生活が長引けば、よりきめ細かい対策が必要になることは東日本大震災などの教訓が示すところだ。政府は、自治体などと連携して被災者の支援を強化していかなければならない。

 避難所に身を寄せている住民らは肉親や友人らを失い、慣れ親しんできた地域の風景が一変したのを目の当たりにして大きなショックを受けている。

 加えて、プライバシーを保つのが難しい場所での生活でストレスと、先々への不安感が重なって、心身ともに疲れがたまっていく。心理的なケアを含めた全身の体調管理が何より大切だ。

 そんな中、阿蘇市の避難所にいた高齢女性が死亡した。避難によるストレスや疲労などが原因となった震災関連死の可能性があるという。熊本地震で避難者の死亡が確認されたのは初めてだ。

 揺れがなかなか収まらぬ今回の地震では、避難所以外で不自由な生活をしている住民も少なくないとみられる。建物倒壊への恐怖から、狭い車の中で生活するうちに「エコノミークラス症候群」にかかってしまうことも懸念される。

 こうした人たちのことも忘れずに、避難生活での体調不良に対応できる態勢を整える必要がある。

 物資不足の解消も急務だ。道路の通行止めなどで物流が混乱し、拠点まで荷物が運ばれても末端の避難所や店舗まで届かない状態になっている。幹線道路の復旧を急ぐとともに、被災者のニーズを確実につかみ、必需品から優先して被災者に届けることが肝要だ。

 県内では、福島医大が「災害派遣医療チーム」を現地に送ったのをはじめ、県も応援職員を派遣する。民間団体などによる募金や救援物資輸送の動きも本格化してきた。東日本大震災の経験と知恵を支援活動に生かしたい。

 震災発生時、私たちは全国からの励ましにどれだけ勇気づけられたことか。現地に行かなくてもできることはあるはずだ。復興の道を歩む本県だからこそできる支援のありようを考え、熊本、大分両県の被災者を応援していきたい。