【4月23日付社説】3市町が連絡協/猪苗代湖の魅力を高めよう

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 透明度の高い水質と、美しい景観から「天鏡湖」と称される猪苗代湖。その新たな魅力をつくり出し、多くの観光客を呼び込みたい。

 猪苗代湖を取り囲む郡山、会津若松、猪苗代3市町の商工観光団体と民間事業者が「猪苗代湖観光推進連絡協議会」を発足させた。各地域の見どころを組み合わせた新たな周遊観光ルートをつくったり、教育旅行の提案などを行い、さらなる観光振興を目指す。

 猪苗代湖の観光誘客はこれまで、各市町の観光団体や事業者がそれぞれ単独で行うことが多かった。しかし東日本大震災と原発事故以降、観光客数の減少が続いていることから、初めて3市町の団体や事業者が手を組み、一体的な誘客活動を行うことになった。

 協議会には、湖畔にある観光協会や商工会、観光施設だけではなく、湖の環境保護に携わる団体などが加盟した。鉄道やバス、観光遊覧船などの交通機関、ヘリコプターの運航会社も参加し、各種の移動手段を組み合わせた観光ルートの設定を進める。

 湖周辺には磐梯山や安積疏水をはじめ、風力発電用の風車が立ち並ぶ布引高原といった再生可能エネルギーの拠点もある。志田浜や中田浜など、夏に多くの人でにぎわう湖水浴場もある。豊富な観光資源を生かし、観光客の興味をひくようなルートを提案したい。

 猪苗代湖の多様な楽しみ方を紹介するため、季節ごとや、湖畔で行われるイベントに合わせた観光ツアーなども検討してほしい。

 また協議会は、水質調査や湖畔のごみ拾いなどを組み入れた教育旅行を、県外の教育機関に提案していく考えだ。

 猪苗代湖は、湖中心部での水の採取や、湖水を浄化する働きのある水生植物アサザの観察などができ、環境教育にうってつけだ。教育旅行は、若い世代に猪苗代湖のファンになってもらうきっかけにもなる。県など行政とも連携しながら、積極的にPRしたい。

 2020年東京五輪では、郡山市はオランダ、猪苗代町はガーナと、ホストタウンとして交流する。

 協議会はホストタウン登録を機に、外国人観光客の受け入れ態勢についても充実を図る。それには観光施設や交通機関での外国語の表示や、公衆無線LAN「Wi―Fi」の整備などを進める必要がある。外国人観光客の増加に向け、情報や課題を協議会で共有していくことが大切だ。

 本県の自然やレジャーを象徴する猪苗代湖の観光をさらに活性化させることで、本県観光の復興を加速させたい。