【5月5日付社説】「こどもの日」に/共に考え助け合える友達を

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 皆さん、学校生活は楽しいですか。仲の良い友達(ともだち)はいますか。学習やクラブ活動などをする中で、励まし合ったり、競い合ったりできる友達はとても大切ですね。

 おもちゃメーカーのバンダイが全国の小学生を対象に、友達についてのアンケート調査を行いました。その結果、友達の数は平均(へいきん)16.5人で、友達の最も好きなところは「一緒にいて楽しい」、その次は「話が合う」でした。

 友達は、楽しい気持ちを分かち合える存在(そんざい)です。また、つらいときや困(こま)ったときに一緒(いっしょ)に考え、助け合えるのも友達です。

 猪苗代町(いなわしろまち)で生まれ育った世界的医学者の野口英世(のぐちひでよ)を皆さんも知っているでしょう。実は、英世が世界で活躍(かつやく)できるよう応援(おうえん)してくれたのも、少年時代の友達でした。

 英世が幼(おさな)い時に大やけどを負った左手を治すため、同級生たちが手術代を出し合ってくれたのです。この手術は、英世が医学の道を目指すきっかけになりました。

 小学校時代の英世は、不自由な手を同級生にからかわれて、けんかもしたそうです。しかし、同級生たちは英世の向学心(こうがくしん)を少しずつ認め、友情を深めていったのです。

 皆さんの学校では、いじめはありませんか。人間だから性格が合う、合わないはあるでしょう。しかし、いじめは絶対(ぜったい)にいけません。全国では、いじめがもとで不登校になったり、自殺したりする悲しい出来事(できごと)が起きています。

 ことし1月、東京で「全国いじめ問題子供サミット」という会議が開かれました。小中学生たちが「いじめに立ち向かうにはどうしたらいいか」について話し合い、「傍観者(ぼうかんしゃ)(何もしないで見ていること)を卒業する」など、自分たちができることを決意文としてまとめました。いじめに「ノー」を突きつけるには、勇気が必要かもしれません。しかし、それが皆さん自身を強くし、新たな友情を育てることにつながるはずです。

 会議では「ありがとう」や「すごいね」など「あったか言葉」をたくさん使い、「いやだ」や「うざい」など「とげとげ言葉」は使わないようにしている学校の発表もありました。皆さんの学校でも参考にしてはどうでしょうか。

 小説「友情(ゆうじょう)」などで知られる作家の武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)は「よき友を持つものは、自分の方(ほう)でもよき友になれるものでなければならない」とある作品に書いています。良い友達を持つためには自分も相手にとって良い友達であることが大切だという意味です。皆さんも互(たが)いに尊重(そんちょう)し高め合うことができるような友達をつくってください。