【6月11日付社説】地方議会の在り方/将来へ改革の手を緩めるな

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 人口減少が進み、地方の自治体経営が厳しさを増す中で、地方自治体とともに自治の一翼を担う地方議会の役割も重くなる。求められるのは、より住民に身近な存在になるための自己改革だ。

 早稲田大マニフェスト研究所が公表した2015年度の議会改革度調査のランキング結果を見るとその思いを強くする。

 全国の市区町村、都道府県の各議会の情報公開(共有)、住民参加、機能強化に関する改革の取り組み状況を独自基準で採点したのがランキングだ。

 調査に回答した1460議会(回答率81.7%)の総合順位で6位に会津若松市議会が入った。

 議会事務局によると、同市議会は地区別に住民と意見交換しているほかに農業や観光団体など分野別でも意見交換を行っている。

 それを踏まえて政策討論会を開き市に提言を出す。市民との意見交換を起点に、議会側から政策提案・立案しようという考えだ。

 同市議会はこれまで議会運営の原則を定めた議会基本条例の制定にいち早く取り組み「議会白書」の発行や、決算審査に合わせ事業の進み具合などを確認する施策評価の導入などを実施してきた。

 ランキングで同市議会は前年度4位、その前は5位と県内の最高位を維持している。改革を継続していることが評価されているというのが議会事務局の見方だ。

 改革の度合いを加速させたのが会津美里町議会だ。15年度のランキングで総合順位を前年度の168位から37位に一気に上げた。

 全国の町議会だけでみれば全国6位の順位だ。同町議会は、町民への議員の説明責任などを明記した議員政治倫理条例を制定し、同条例は昨年4月から施行された。

 施策評価や通年議会、各会議の原則公開なども実施してきた。議会の活動をこれまで以上に理解してもらおうという改革の一環が評価されたと受け止めたい。

 県内では同様の改革に取り組んでいる地方議会は多い。単年度の取り組みを評価するランキングに表れないとはいえ、どこの議会も改革の手を緩めてはならない。

 これからの地方創生では、これまで以上に住民本位の自治体経営が求められる。地方議会もその一翼を担う意思決定機関として、住民からの信頼を得る必要がある。

 より透明性を高め、住民の声を生かすことができる議会改革が重要だ。会津美里町議会の石橋史敏議長は言う。「(改革を)やっている議会とやっていない議会の差は大きくなる」。将来を見据える改革が広がるよう望みたい。