【7月12日付社説】参院選の投票率/分析と工夫でさらに上昇を

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 参院選福島選挙区の投票率は57.12%と過去3番目に低かったが、前回2013年を2.6ポイント上回り、投票率の低下傾向に歯止めをかける形となった。県や市町村選管は分析と工夫を重ね、今後の選挙で投票率向上に努めてほしい。

 今回の参院選は、選挙権年齢が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられて初めての選挙だった。県選管などは投票率がわずかながらも上昇に転じたことについて、18、19歳の新有権者が加わったことや、与野党の現職2人による事実上の一騎打ちとなって、選挙への関心が高まったことなどが要因とみている。

 18、19歳の投票率は、総務省が全国の約240万人全員を対象に行う今後の調査結果を待たなければならない。しかし「18歳選挙権」は、有権者となった当人だけでなく、家族らの選挙への関心を高める効果を生んだのは確かだろう。今後も選管や学校が連携し、投票参加を促したい。

 期日前投票の大幅な伸びも投票率を支えた。期日前投票が行われた17日間の投票者数は31万8115人で過去最多だった。有権者数の19.35%に当たる。

 期日前投票は、手続きを簡単にしたり、駅や大型店などに投票所を設ける市町村選管もあり、以前より利用しやすくなった。投票日に都合がある有権者に一層の利用を呼び掛けたい。

 今回は微増となったが、国政選挙の県内の投票率は、今回を含め震災後4回行われた衆参両院の選挙がいずれも50%台にとどまり、一層のアップ策が求められる。

 県選管は今回、いずれの選挙でも投票率が低い若者向けに会員制交流サイト(SNS)やテレビCMなどでの啓発に力を入れた。今回の投票動向を分析し、より効果のある方法を活用していきたい。

 今回の参院選では投開票に絡むトラブルが相次いだ。投票に関しては、郡山市と会津美里町で選挙区と比例代表の投票用紙を取り違えて有権者に配布するミスがあった。用紙を間違えて投票した場合は原則として無効票になる。

 開票作業に関連しては、本宮市が比例代表の全国集計に使う候補者の得票データを誤って報告。福島市も開票のミスで大幅に終了が遅れた。郡山市では期日前投票で二重投票のミスもあった。

 投開票に関わるトラブルは、内容によって当落に影響を与える可能性がある。さらに選管に対する信頼性の低下は、選挙離れを助長しかねない。民主主義の権利を確実に行使できるよう再発防止に取り組んでもらいたい。