【8月5日付社説】東京五輪野球競技/誘致実現し復興の起爆剤に

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 国際オリンピック委員会(IOC)が、2020年東京五輪の追加種目として大会組織委員会が提案した「野球・ソフトボール」など5競技18種目を承認した。

 本県では、県と福島、郡山、いわき各市が野球・ソフトボール競技の開催を要望している。東京五輪を復興の起爆剤とするために県内での開催を実現したい。

 組織委案によると野球・ソフトボールは横浜スタジアム(横浜市)をメイン会場にIOCの承認を得る方向だ。一方で政府は東京五輪を「復興五輪」と位置付けている。組織委は追加種目の決定を受け、予選など一部の試合の県内開催について本格的な検討に入る。

 県内で五輪競技が開催されれば震災と原発事故からの復興を世界にアピールするいい機会となる。競技団体と行政、経済界が一丸となって実現へ全力を挙げたい。

 県内開催について丸川珠代五輪相は「福島の皆さんが新しい地域の未来を見いだしてもらう機会をぜひつくりたい」と前向きに取り組む姿勢を示している。名実ともに「復興五輪」となるよう政府には県内開催への後押しを求めたい。

 誘致に名乗りを上げている福島市にはあづま球場、郡山市には開成山球場、いわき市にはいわきグリーンスタジアムがある。いずれもプロ野球公式戦の開催実績を持つ。グリーンスタジアムでは野球のU―15(15歳以下)ワールドカップが開かれている最中だ。

 県によると野球の競技場については明確な国際基準がない上、五輪会場になるための基準も示されていない。北京五輪の開催例から3球場とも収容数には問題ないという。ただ移動手段や宿泊施設の確保などが今後の課題となる。

 IOCは12月の理事会で会場を最終決定する見通しで、本県への誘致実現に残された時間は限られている。県は自治体や団体などと連携して、課題解決に努めるとともに、政府や組織委などへの働き掛けを強めなければならない。

 東京五輪では野球・ソフトボールのほか、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの実施が決まった。これらは五輪初採用の競技だ。

 県内では約20市町村が選手団の事前合宿の誘致を目指している。選手と住民の交流を図る「ホストタウン」としては4市町が認定を受けている。

 野球・ソフトボールの会場地としてだけではなく、合宿地やホストタウンとしても積極的に名乗りを上げ、東京五輪の効果を本県の復興に最大限に生かしていくことが求められる。