【8月13日付社説】ポケモンGO/遊びも観光客もゲットだぜ

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 スマー卜フォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」はもはや社会現象だ。人気にあやかり地域や経済の活性化などを模索する自治体が増える一方で、事故やトラブルも相次ぐ。注目のゲームをうまく社会になじませていきたい。

 子どもから大人までを夢中にさせるこのゲームは、衛星利用測位システム(GPS)を使いながら外を歩き、指定された場所に行くと、画面に写る風景の中に架空の生き物「ポケモン」が現れ、それを捕まえる。7月に国内で配信が始まって以来、県内でもスマホを手に歩き回る姿を多く見掛ける。

 ポケモン人気を観光客の誘致や地域活性化に生かそうという動きが活発になってきた。

 東日本大震災や熊本地震で被災した本県と宮城、岩手、熊本の4県が、ゲーム開発を主導した企業の日本法人と協力し、観光客誘致に取り組むことを発表した。

 避難区域が解除されてから間もなく1年を迎える楢葉町は、インターネット上で、町内にあるポケモン関係のスポットについて情報発信を強める取り組みを始めた。

 ゲームをきっかけに、町に足を運んでもらい、復興に向かう町の姿を見てもらおうという作戦だ。本当の姿を知ってもらうことは風評を拭うことにも役立つだろう。

 一方で安全やマナーに関わるトラブルが全国的に急増している。車を運転中に気を取られて脇見運転したり、自転車で通行人にぶつかったりする人が後を絶たない。公園などで深夜にゲームをして補導された少年も多い。危険な場所や立ち入り禁止区域に入ろうとして制止されるケースも相次いだ。

 ポケモンGOは実際の地図を連動させ、プレーヤーをポケモンのいる場所や対戦場所に導く。ゲームを有利に運ぶアイテムを入手できる場所もあり、珍しいポケモンが出現する「人気スポット」ともなると夜中でも人が押し寄せる。

 県内でもゲーム目当てとみられる若者が夜間、神社や墓地などに集まり関係者を困惑させている。喜多方市の新宮熊野神社では、住民でつくる「長床」の保存会が夜間に立ち入らないよう呼び掛ける看板を鳥居近くに設置した。

 いまは夏休み中で、子どもたちが思わぬ事件やトラブルに巻き込まれる恐れもある。ゲームで遊ぶ時間をある程度制限するなど、家庭や学校、あるいは地域で一定のルールづくりが求められよう。

 屋外でのゲームは健康づくりに役立つという声がある半面、長時間使用による若い世代の「スマホ老眼」など課題もある。節度を守って新しいゲームを楽しみたい。