【11月13日付社説】ワーキングホリデー/活力アップへ助っ人増やせ

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 県は来春から、都市部の大学生や専門学校生らを対象にした「ふるさとワーキングホリデー」を行う。若者らが春休みなどの長期休暇を利用し、本県に滞在しながら仕事や交流をする。

 本県の活力を高めるためには、若い世代の活躍が鍵を握る。ワーキングホリデーを通して、復興の加速化を手助けしてくれる良き理解者を増やしたい。 

 ワーキングホリデーはもともと若者が海外で働きながら滞在費を得て、語学の勉強や観光ができるよう、政府が専用の査証(ビザ)を発行する取り組み。

 ふるさとワーキングホリデーはその「国内版」として本年度、総務省が初めて制度化した。地域に溶け込んで生活してもらい、交流人口の拡大や将来の定住につなげる狙いだ。

 実施自治体は若者らの仕事先となる企業や宿泊場所を確保したり、地元住民との交流イベントを開いたりして受け入れに当たる。総務省は先進的に取り組む本県など8道県に事業費を支援する。

 本県では第1弾として来年3月上旬、2~4週間にわたり約200人を受け入れる計画だ。県は仕事先として蔵元や温泉旅館、農家など本県を代表する業種を想定している。今後、事業者に受け入れの要請を始める。県は市町村と連携し、若者が興味を持つような仕事先の確保に努めてほしい。

 本県の参加者は風力発電など再生可能エネルギー施設の見学や、被災地の住民との意見交換も行う。本県の復興の現状を伝え、理解を深めてもらう機会にしたい。

 ふるさと回帰支援センターの移住希望地ランキングでは、本県は震災前の2010年は全国1位で、震災後も14年までは4位以内だった。しかし15年は16位になり、移住を希望する人からの関心が薄くなっているとの見方もある。

 一方、東京在住者の4割が地方への移住を検討しており、特に30代以下の若年層の意識が高いとの内閣府の調査結果もある。移住を希望する若者に本県の良さを積極的にアピールすることが重要だ。

 その点で、「働く」「泊まる」「交流する」という要素を組み合わせたワーキングホリデーは、本県の魅力を多様な面からアピールできる。県には首都圏の大学などに広くPRし、多くの若者に参加を呼び掛けるよう求めたい。

 再生エネやロボット、医療産業などの集積を目指す本県では、若者の力が欠かせない。多くの若者に本県への関心を持ってもらい、人材確保の一助とするためにワーキングホリデーを活用したい。