【11月26日付社説】道の駅/個性磨き地域の魅力発信を

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 長距離ドライブの疲れを癒やすことができる「道の駅」は、旅に欠かせないオアシスだ。単なる休憩場所にとどまらず、それぞれの施設が個性を磨き、旅行者らに地域の良さを伝える場にしたい。

 今月19日、猪苗代町の国道115号沿いに「道の駅猪苗代」がオープンした。県内では29番目の道の駅で、備蓄倉庫や非常用電源などを備えて防災機能を充実させたことが特徴だ。大雪や噴火があった場合に防災拠点として活用できることから、国が整備を支援する「重点道の駅」に県内で初めて指定された。

 道の駅は、24時間使用できる一般道の休憩施設として、1993年から国の認定がスタートした。国や県がトイレと駐車場を整備し、市町村がレストランや物販施設などを設置する。県内では同年、福島市の土湯道路(国道115号)沿いに設置された「道の駅つちゆ」が第1号で、その後は主要な国道や県道沿いに建設が相次いだ。

 道の駅は全国に約1100カ所あり、1都道府県あたりの施設の平均設置数は23.5カ所。本県の設置数は全国水準を上回る。

 県によると、県内の道の駅は年間約800万人が利用している。「食」や「文化」の発信拠点としての機能強化や、おもてなしの充実を図り、周辺地域の観光振興や経済発展につなげたい。

 多くの道の駅では地元農家が生産者組合などを通じて新鮮な野菜や果物を販売し、人気を集める。アスパラガスやトマト、会津地鶏などの特産品を使った料理や6次化産品を提供したり、友好都市の物産を販売したりしている道の駅もある。

 磐梯町の「道の駅ばんだい」は、町と同名のおもちゃメーカーと協力し、おもちゃ売り場を充実させて話題になっている。

 それぞれの道の駅が地域の持ち味を生かし、特徴のある商品やサービスを提供することが大切だ。

 道の駅は、今後も県内各地で整備が予定されている。来春には宿泊施設を併設した道の駅が国見町にオープンするほか、飯舘、浪江、広野といった原発事故の影響を受けた自治体でも地域再生のシンボルとして整備する。福島市大笹生と伊達市霊山町では東北中央道の整備に合わせ、インターチェンジ近くへの設置が計画されている。

 それぞれの施設が魅力向上を目指すとともに、県内の各道の駅が連携を強め、観光資源としての価値を相乗的に高めたい。個々の施設をつなぎ、「面」としてのネットワークができれば、県全体の活性化にもつながるはずだ。