【12月14日付社説】県立高校改革/学びの意欲ひきだす再編を

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 本県の明日を担う高校生がより充実した環境で高校教育を受けることができるような改革でなければならない。

 県学校教育審議会が県立高校改革について、学校の適正規模を1学年4学級以上とし、3学級以下の学校では統合や学科再編などを進める基本方針を決めた。県教委は改革計画を作成、2019年度にも統合などに着手する方針だ。

 県教委が高校の統合や学科再編などを進める背景には生徒数の減少がある。県教委の試算では、県立高の募集定員は16年度の約1万5000人に対し、29年度は約1万1000人で約4000人減る見通しだ。

 高校の小規模化も進んでいる。現在の高校の適正規模は1学年4~8学級だが、全日制89校のうち4割弱に当たる32校が3学級以下というのが現状だ。

 3学級以下の学校を地域別にみると、会津・南会津で約3割を占めるなど過疎・中山間地域に多い。ただ人口減の影響は過疎・中山間地域だけではない。市部でもいわきの小名浜、勿来両高など小規模校が増えている。高校再編は避けて通れない課題だ。

 しかし再編に当たっては、生徒や保護者の負担を軽くするため、生徒が希望する授業を自宅から通うことができる範囲で受けることができるような配慮も必要だ。生徒のニーズを的確に捉え、学校や学科を再編しなければならない。

 授業や部活動は教員数によって実施できる内容が変わる。学校の規模が大きいほど教員を増やすことができ、選択科目や部活動の数を充実させることが可能だ。

 その教員は法律に基づき生徒数に応じて配置される。生徒の多様な学習意欲に応えるためには一定の学校規模が必要になる。学教審と県教委は高校受験者の志願動向や高校卒業後の進路、地域の産業構造などを十分に検証し、適正配置に議論を深めてもらいたい。

 新方針では、1学年で8学級ある大規模校の福島、橘、安積、安積黎明、磐城の5校で学級数の削減を検討する。削減することで入学者を絞り込み、難関とされる大学への進学率を高める狙いがある。過疎・中山間地域の学校については、通学できる学校が他にない地域などでは1学級でも本校として存続させることを明示した。

 来春、小高工と小高商が統合して小高産業技術高が開校する。ロボット工学や再生可能エネルギーの技術を学ぶ学科を新設する。統合の検討に当たっては、地域の声も聞きながら、特徴のある教育プログラムの導入など、学校の魅力を高めていくことも必要だ。