【12月23日付社説】ごみ排出量全国一/力合わせ削減に取り組もう

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 ごみの減量に向け、一人一人が意識を高めて実践し、資源や環境を大切にする社会をつくりたい。

 東日本大震災と原発事故後、県内の家庭や事業所から出るごみの量が増えている。環境省の2014年度の統計によると、本県の住民1人1日当たりのごみ排出量は1081グラムで、全都道府県でワースト1位だった。震災前の10年度は985グラムだったが、11年度に1068グラムに上昇、以来4年間にわたり、ほぼ同水準で推移している。

 ごみが増えた背景について、県や市町村の一部は「震災で物が壊れるなどして、家庭などから出る廃棄物が増えたのが一因ではないか」とみている。しかし震災から年月がたっており、多くの家庭で片付けなどは済んでいるはずだ。

 県や市町村は、ごみの排出量が高止まりしている原因を調べ、減量化に向けて実効性のある対策を取らなければならない。

 市町村別の1人1日当たりのごみ排出量をみると、県内59市町村のうち22市町村が全国平均の947グラム(14年度)を上回った。中でも福島市は1310グラムで、人口10万人以上の都市の中で、全国一の多さとなった。

 同市は、市内2カ所の施設でごみ処理を行っているが、搬入量の増加に伴って両施設ともほぼフル稼働の状態だ。今後は処理能力を高めるため、片方の施設を再整備する方針だが、具体的な完成時期などはまだ決まっていない。ごみの抑制は喫緊の課題だ。

 ごみを減らすことは、処理にかかる費用の削減や、ごみを埋め立てる最終処分場の利用の長期化にもつながる。それぞれの家庭や事業所は減量に向け、ごみの出し方を改めて点検したい。

 買い物の際に過剰な包装を断ったり、詰め替えできる商品を利用したり、食材を計画的に購入することなども、ごみの減量に有効だ。生ごみはネットなどに入れて水をしっかり絞れば、排出量を抑えることができる。

 ごみの分別を徹底し、リサイクルを推進することも大切だ。本県の14年度のリサイクル率は13.9%で、全国平均の20.6%を下回っている。震災後、地域での資源ごみ回収の機会が減ったためとの指摘もある。資源を有効に利用し、循環型社会の実現につなげたい。

 大掃除や忘新年会の時期を迎えている。不要な服や、読み終えた本は捨てずにリサイクルに出したり、食べ残したりしないようにするなど、一つ一つの積み重ねが大きな成果につながると認識したい。行政は、啓発により力を入れて、後押ししていくことが必要だ。