【1月6日付社説】ふくしまっ子/体力と健康アップ目指そう

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 子どもたちは本県の未来をつくる大切な担い手だ。健やかな育ちを全力で応援したい。

 スポーツ庁が、小学5年生と中学2年生を対象に実施した2016年度全国体力テストの結果を公表した。本県の子どもたちの体力は前年度より改善したが、握力や50メートル走など8種目の合計点で全国平均を上回ったのは、前年度と同じく小5女子だけだった。

 東日本大震災と原発事故で屋外活動が制限された影響などから、本県の子どもたちは体力の低下が指摘されてきた。しかし震災からは既に6年近くがたっている。体力の改善傾向を本格軌道に乗せ、できるだけ早く全国レベルに追い付き、追い越せるよう生活や教育の場で取り組みを強めたい。

 県教委は15年度から、体育の授業について助言するアドバイザーの学校への派遣や、児童生徒が自ら運動や食生活などを記録する「自分手帳」の活用を進めている。成果と課題を検証し、効果を高めていかなければならない。

 今回の体力テストでは、体育の授業のほかにも体を動かす機会を設けている学校で良好な結果が出た。例えば、県南地方の小学校では週1回、2校時終了後の休み時間に児童が10分間のランニングに取り組み、運動の習慣づけと体力向上につながった。こうした事例を各学校や市町村教委で共有し、各校の実情に合わせながら実践することも有効だろう。

 体力向上と合わせて本県が取り組まなければならないのが、肥満傾向の解消だ。文部科学省の16年度学校保健統計調査(速報値)によると、県内の5~17歳の子どものうち、標準体重より20%以上重い「肥満傾向児」の割合が全国平均を依然として上回っている。

 子どもの肥満は、将来の病気のリスクを高めることになる。大人になっても肥満になる傾向が高く、糖尿病などを発症する可能性がある。

 肥満の解消には、健康的な食事や適度な運動、睡眠など生活習慣を身に付けさせることが肝心だ。それには学校の指導とともに、家庭での取り組みが欠かせない。

 時間を見つけて、親子でキャッチボールなどの運動を楽しんだり、一日のスタートとなる朝食を家族そろってきちんと取る―など、日々の暮らしの中で、少しずつ着実に体力向上や肥満解消に取り組むことが大切だ。

 適度な運動をしている子どもは、脳の機能も高くなるという研究結果もある。運動のもたらすさまざまなメリットを意識し、積極的に体を動かしたい。