【2月17日付社説】会津に新型特急/地域の魅力磨き出迎えよう

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 春の訪れとともに会津にやってくる新型特急の効果を最大限にするための準備に磨きを掛けたい。

 東武鉄道・浅草駅(東京都)と会津鉄道・会津田島駅(南会津町)間約190キロを乗り換えなしで結ぶ新型特急「リバティ会津」が運行を開始する4月21日まで、あと2カ月余に迫った。

 運行は1日4往復、途中の停車駅数などで所要時間は異なるが浅草―田島駅を3時間9分~3時間32分で結ぶ。東京から会津まで、特急電車で乗り換えることなく訪れることができる利便性と快適さを積極的にPRし、観光客を呼び込んでいきたい。

 地元自治体を中心に、運行開始に向けた用意が進んでいる。会津田島駅がある南会津町では観光ガイドの養成や散策マップの作成など余念がない。外国人旅行者を迎えるための英会話教室も開き対応力強化を目指す。

 鉄道利用の観光客に満足してもらうために欠かせないのは、駅から観光名所など目的地への足、いわゆる2次交通の提供だ。新型特急の運行をにらみ各町などがプランを練るが、できるだけきめ細かな交通網の整備が求められる。

 提供にあたっては、どの駅で降りれば、どこを観光でき、どの駅まで行くことができるのか。駅や町ごとではなく、総合的に案内できる窓口も整えなければ旅行者の満足度は高められない。

 新型特急の東京側の発着駅である浅草と、下今市で乗り換えれば2駅の日光は、外国人旅行者が押し寄せる大観光地だ。これらの旅行者に本県を訪れてもらうための情報発信に努めるとともに、多言語の案内看板や公衆無線LANの整備を急がなければならない。

 会津鉄道は、新型特急の運行に合わせて会津田島駅と会津若松駅の間を結ぶ「リレー号」を運行する。南会津を満喫した旅行者にはその後、会津のほかの地域や県内各地に足を運んでもらいたい。回遊性を高め、ルートの魅力を分かりやすく示すことが肝心だ。

 会津地方の観光客は昨年、東日本大震災後最高を記録した。「会津の三十三観音めぐり」日本遺産認定などの効果とみられる。世界遺産である日光の社寺を巡った後に「仏都会津」を訪ねてもらうというプランもいいだろう。

 新型特急は、尾瀬の玄関口である会津高原尾瀬口にも停車する。尾瀬国立公園は今夏、日光国立公園から独立して丸10年の節目を迎える。尾瀬は本県有数の観光地であり誘客力もある。新型特急運行との相乗効果で本県の観光を盛り上げていきたい。