【2月21日付社説】健康寿命 /きょうから改善への一歩を

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 県民一人一人が「健康寿命」を延ばして、全国に誇ることができる健康長寿県をつくりたい。

 県は、介護なしに自立して生活することができる期間である健康寿命を2022年度までに、男女ともに2歳延ばし、全国10位内にする―との目標を掲げた。

 県民の健康寿命(13年度)は、男性70.67歳、女性73.96歳で、全国順位は男性41位、女性35位と下位にある。他県も健康増進に取り組む中、目標は低くないが、トップ10と言わず日本一を目指す気持ちで、県民がこぞって健康づくりに取り組みたい。

 県は、本年度から20年度までの5年間、「健康」をテーマに県民運動を繰り広げている。目標設定はその一環。県が部局横断でつくった新組織「県健康長寿ふくしま推進会議」で決定した。

 推進会議では、19年度までの中期目標として、メタボリック症候群(メタボ)の該当者とその予備群の割合を29.7%(14年度)から25%まで約5ポイント低下させることも打ち出した。

 メタボの割合は、13年度が全国ワースト3位、14年度が同2位と悪化し、14年度の数値は08年度の調査開始以来、最も高くなった。さまざまな病気の原因となるメタボの解消は急務だ。

 県民の健康に関わる指標では、喫煙者が増加しているのが気がかりだ。13年の喫煙率は全国平均の21.6%を上回る25.1%で全国で3番目に高かった。しかも震災前の10年に比べ約2ポイント高まった。

 県民の健康指標が思わしくない背景には、震災と原発事故後の食生活の変化や屋外活動の減少による運動不足、生活変化によるストレスなどがあるとされる。

 県は、県民の健康づくりを応援するため、「食」「運動」「社会参加」を3本柱に据えて事業を進めることを推進会議で確認した。

 事業をみると、「食」では学校給食で地産地消を推進、「運動」では登山・トレッキングツーリズムを企画、「社会参加」では健康長寿いきいき県民フェスティバルを開催―といった内容だ。目標を掲げた以上、県は達成に向けて全力で県民の"挑戦"を支えるべきだ。

 39歳の時にくも膜下出血で倒れた経験を持つ太田篤胤・城西国際大教授は著書「歩く、走る! のばせ健康寿命」で、老化を防ぐためには運動の実践と栄養バランスの良い食事を習慣化することが大切だと説く。楽しく、おいしく、毎日―がポイントだ。

 自分のこれまでの暮らしぶりを振り返って点検し、きょうから改善に向けた一歩を踏み出したい。