【4月6日付社説】春の新聞週間/知と心育む「栄養」届けたい

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 春の新聞週間がきょうから始まった。新入学や就職シーズンに合わせて6日の「新聞をヨム日」から12日までの7日間、日本新聞協会が「秋の新聞週間」とともに、取り組んでいる。

 「これからも新聞を読んで社会について知りたい」。全国のこども記者が都内に集った「こども新聞サミット」で、「みんゆうジュニア情報局」の記者として参加した木村瑞生(みずき)さん(福島大付小6年)はサミットの感想を話した。

 日ごろから新聞を読んでいるという木村さんは、自分が興味を持ったものについて、新聞を読んだりして、さらに詳しく調べて知識を深めている。新聞でさまざまな情報に接することは、社会の動きを知るだけでなく物ごとに対する多面的な考え方を育む。

 2020年度から小学校、21年度から中学校で全面実施される次期学習指導要領では、新聞のさらなる活用が盛り込まれた。新聞の活用は現行要領にもあるが、語彙(ごい)や情報の読み取りに関する指導の充実などが加わる。

 文章やグラフから情報を読み取る「読解力」は、国際的な学力調査などで課題が指摘されている。文部科学省は「まとまった量の文章や新聞を読むことは読解力を養うことに効果的だ」としている。
 新聞の作り手として、子どもたちの興味や関心を引き出し、知と心の成長を後押しできるよう、分かりやすく、読みたくなるような紙面づくりにまい進したい。

 世の中はめまぐるしく動いている。国内では「森友学園」問題や築地市場の豊洲移転問題などが注目されるが、米国でトランプ大統領が就任して以来、世界の動きにも関心を持つ人が一層増えてきた。

 本紙は、毎週日曜日の紙面に、「世界が見える 日本が見える」というページを設けている。イスラム国から再生医療まで多様な問題を深掘りする内容で、ジャーナリストや学者らが独自の視点で話題を斬る「論点」とともにじっくり読め、ニュースの本質をすっきりと理解することができる。

 県内では先日、東京電力福島第1原発事故に伴い出されていた避難指示が、浪江、富岡、飯舘3町村と、川俣町山木屋地区で、帰還困難区域を除き解除された。これで従来解除された地域と合わせて当初人口の7割の人が古里に住むことができるようになった。

 しかし医療や買い物など生活に欠かせないインフラの再生はまだ十分とは言えない。復興はこれからが正念場だ。県紙としての責任を改めてかみしめ、読者の信頼に応える努力を続けていきたい。