【4月14日付社説】花いっぱい運動/ふるさとを花と緑で彩ろう

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 ふくしまの明日を豊かなものにするために、花と緑にあふれるふるさとづくりの輪を広げたい。

 「花いっぱい県民運動」が本年度で50年の節目を迎えたことを記念して行われる「花と緑いっぱいのふるさとづくりプロジェクト」が本格始動する。

 きょうはこのうち「ふくしまを花で飾ろう『市町村の花』の花壇プロジェクト」がスタート。避難指示が解除されたばかりの浪江町で、花壇の披露と記念植樹・種まき、馬場有町長による「花いっぱい街づくり宣言」が、県内59市町村のトップを切って行われる。

 花いっぱい県民運動は1968(昭和43)年、花を愛する心と豊かな情操を育み、郷土を花と緑で飾ろうとの願いを込めて、農林中金福島支店と福島民友新聞社が提唱して始まった。それから半世紀、県民運動の輪は着実に県内に広がり根付いている。

 本年度は節目の年にあたることから県民運動の一層の拡大と浸透を目指す。記念プロジェクトを主催する実行委員会には県森林組合連合会と県森林・林業・緑化協会が加わり、市町村が共催する。

 花壇プロジェクトは、各市町村にある道の駅や役場、公園などに各市町村のシンボルの花と、県の花「シャクナゲ」などを植えた花壇をつくる。住む人には地元に対する愛着を深め、訪れる人には心を癒やす憩いの場となることを期待したい。

 本県では来年春、南相馬市で「第69回全国植樹祭」が開催され、天皇、皇后両陛下によるお手植え、お手まきが予定されている。今年6月には伊達市の霊山こどもの村で大会1年前記念イベントが行われることになっている。

 全国植樹祭は、東日本大震災と原発事故からの復興に向けて、本県が森林の再生に取り組んでいる姿を全国に発信する良い機会となる。今回の記念プロジェクトは植樹祭の連携事業としても位置付けられている。プロジェクトを通して環境整備に取り組む県民の決意の一端を示したい。

 本県は東北一、全国でも有数の花き生産県だ。年間産出額は震災があった2011年は51億円まで落ち込んだが、15年は86億円と過去最高になった。切り花購入額では福島市が全国上位を続けるなど県民にも花に親しむ文化がある。

 いま花の盛りを迎えた福島市の花見山をはじめ、県内は花に関連した観光地やイベントが数多い。20年の東京五輪では、野球・ソフトボール競技が本県で行われる。たくさんの花とともに、訪れる人をもてなす心の花も咲かせたい。