【5月13日付社説】福島空港利用低迷/知恵と工夫で活路見いだせ

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 低迷する福島空港の利用者を増やすために何ができるのか。知恵を絞らなければならない。

 福島空港の2016年度の利用者数は24万6000人で、前年度に比べて1706人減った。わずかだが2年連続の減少だ。

 このうち国内線は前年度比1.2%減の24万1106人だった。県は減少について荒天による欠航が影響したとしている。しかし欠航がなかったとしても5000人程度のプラスであり利用が低迷している状況に変わりはない。

 福島空港の定期便は大阪、札幌の2路線。大阪線は1.5%減、札幌線は2.8%減。

 大阪線は震災後、利用者は増加傾向にあったが6年ぶりに減少した。1日4往復とビジネス客に対応した運航時刻をはじめ、九州への乗り継ぎが便利であることなどをさらにアピールしなければならない。

 札幌線は4年連続で減少した。課題は北海道からの利用者が少ないことだ。1日1往復のため北海道からの利用者が使いにくい運航スケジュールになっていることなどが背景にある。調整は容易ではないだろうが、多くの人々が利用しやすいよう運航時刻を設定する努力を航空会社には求めたい。

 満席を100とした場合の搭乗率も低迷している。札幌線の平均搭乗率は前年度から2ポイント強下げて59%台、大阪便はわずかに上昇したが56%台にとどまった。航空会社が定期路線を維持するための目安とされる60%を割っている。利用者増は喫緊の課題だ。

 一方、国際線の利用者数は4894人で前年度より1226人、33%増えた。国際線は震災前、中国・上海、韓国・ソウルに定期便があったが休止している。現在の利用はチャーター便だけで台湾やベトナムを中心に増えた。

 昨年の訪日外国人は全国で2400万人を超えた。観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、地方を訪れる外国人の多くは豊かな自然や温泉、日本酒などを好んでいる。これらは本県の魅力そのものだ。

 訪日外国人を県内に呼び込むためには、さらなるチャーター便の増加とともに、定期便の再開と開拓に力を入れる必要がある。

 福島発着の国内2路線が飛ぶ大阪と札幌は訪日外国人の人気観光スポットだ。2路線を使った広域観光ルートを提案するなど国内線の利活用にも工夫を凝らし、本県の魅力を発信したい。もちろん格安航空会社(LCC)を含めた2路線以外の路線拡大にも取り組まなければならない。