【7月16日付社説】減塩のススメ/少しの気遣いで健康な生活

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 健康な暮らしを保つため、日々の食事に改めて気を配りたい。

 県が昨年10~11月に実施した食行動実態把握調査などの結果、県民は塩分を取りすぎている状況にあることが分かった。

 県民の食塩摂取量の平均値は1日当たり10.8グラム(男性11.8グラム、女性9.9グラム)で、厚生労働省が示す目標値(男性8グラム未満、女性7グラム未満)を上回った。

 塩分の取りすぎは高血圧の原因となり、動脈硬化から脳卒中や心筋梗塞など深刻な病気を引き起こす恐れがある。一人一人が今回の調査結果と向き合い、減塩への取り組みを実践していきたい。

 調査では、外食よりも家庭で食べている料理の方が、塩分の過剰摂取の要因として大きいことが分かった。家庭では、煮物や漬物、塩味を付けた魚などを食べる機会が多いことが背景にあるという。

 「家庭料理は健康に良い」という認識を持っている人は少なくないだろう。しかし調査結果からは、家庭での食生活を見直す必要性が浮かび上がってきた。

 漬物は浅漬けにしたり、しょうゆやソースはかけるのではなく付けて食べたりするなど、塩分を少なくする工夫を日々重ねていくことが大切だ。減塩タイプのしょうゆやみそを使用することも効果がある。調味料はなるべく計量カップやスプーンを使い、目分量の場合は少なめを心掛けるなど、少しの気遣いから減塩を始めたい。

 調理法にひとひねり加えれば、味にメリハリを付けることもできる。日本高血圧学会は減塩調理のコツとして、香辛料や香味野菜、果物の酸味を利用して味付けをしたり、酢やケチャップといった低塩の調味料を使うことなどを提案している。みそ汁は、具だくさんにすることで減塩につながる。参考にしてみてはどうだろうか。

 野菜や果物に含まれるカリウムは、体内の余分な塩(ナトリウム)の排出を促し、減塩効果を高める作用がある。しかし県の調査によると野菜摂取量の県民の平均値は1日当たり331グラム(男性348グラム、女性318グラム)で、国の目標値350グラムより少なかった。

 本県は四季を通じてさまざまな野菜や果物が楽しめる。いまの時期はトマトやナス、モモなどカリウムを含んだ農産物が旬を迎えている。健康のためにも積極的に食べたいものだ。

 県や市町村は、減塩の大切さを広く発信していくことが重要だ。県内に約2千人いる食生活改善推進員も地域の中心となって活躍し、県民が減塩への意識を高める後押しをしてほしい。