【8月22日付社説】道の駅続々誕生/にぎわいの輪を創生の力に

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 県内でオープンが相次ぐ「道の駅」のにぎわいを地域振興に生かし、その成果を県全体に広げていくことが重要だ。

 国見町の国道4号沿いに今年5月、県内30番目の道の駅として開設された「国見あつかしの郷」は今月16日までの来場者が72万人となった。来年3月末までに100万人とした当初想定をはるかに上回る好調さだ。

 道の駅を運営する国見まちづくりによると、来場者の割合は県外が7割、県内が3割で、県外のうちの6割は白石市など宮城県南部で県境に接する国見町ならではだ。東北道・国見インターに近いこともあって高速道路を使って仙台市から訪れる客もいるという。

 来場者の目当ては、地元でとれた野菜や果物、その食材を使ったレストランのほか、幼児向けの屋内遊び場「木育広場」が予想以上に人気を集めている。県内の道の駅では初お目見えとなった宿泊施設も6~7割の稼働率という。

 道の駅は近年、旅行など移動の途中に立ち寄る休憩施設だけでなく、買い物や行楽など目的を持って訪れる施設へと進化している。国見は好例であり、既存、新設を問わず、それぞれが個性を磨き、特徴のある道の駅づくりに取り組む必要性を示しているといえる。

 道の駅は1993年4月、国の登録が始まった。「無料で利用できる駐車場と清潔なトイレ」を備え、「道路と地域に関する情報提供」が得られることが要件だ。

 県内では第1回登録の福島市「道の駅つちゆ」が県内初でその後、数を増やした。今年は国見に続き、今月12日に飯舘村の「いいたて村の道の駅までい館」が開設され、30日には檜枝岐村に「尾瀬檜枝岐」がオープンする。来年以降も、伊達市・霊山、浪江町、広野町、福島市・大笹生など続々と登場する見通しだ。

 道の駅は全国で1117カ所(4月現在)あり、1都道府県あたりの平均設置数は23・8カ所。本県の設置数は全国水準を上回る。それぞれの施設が魅力向上を図るとともに、県内の道の駅が連携を強めて手をつなぎ合い、ネットワークをつくれば、本県の「食」や「観光」「文化」などについてどこにも負けない発信拠点にすることができるだろう。
 道の駅は「地方創生」や「地域振興」の拠点として存在感が高まっている。わが町、わが村の道の駅をにぎやかにすれば、地域もいっそう元気になるはずだ。続々と県内に誕生する道の駅の力を最大限に生かすために知恵を絞り、工夫を凝らしていきたい。