【10月6日付社説】学校の安全計画/万一の事態に確かな備えを

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 万一の事態に学校や児童生徒が確実に安全を確保できるよう万全な体制を整えなければならない。

 緊迫する北朝鮮情勢を受けて県教委は、学校災害対応マニュアルを改訂し、県内の公立学校に通知した。

 地震や土砂災害時の対応などを定めたマニュアルに「弾道ミサイル発射時への対応」を追加した。各校は今後、マニュアルを基に児童や生徒への事前指導をはじめ、避難に適する場所の確認などを行い、安全確保に向けてそれぞれ対応を決める。

 県教委によると、県内では一部の学校で、全国瞬時警報システム(Jアラート)の作動を想定して学校安全計画や危機管理マニュアルなどを見直す動きがあるが、県全体に広がっていない。またいつJアラートが発せられるか分からない。子どもたちの身を守るために安全計画などの見直しを急がなければならない。

 県教委は、国や県が定めた弾道ミサイル発射時の行動指針を参考に、子どもたちの登下校時や在校時の避難行動や、教職員が行う誘導の在り方などをマニュアルで示した。各校は学校の規模や通学範囲など地域の実情に応じて、情報伝達の方法や避難場所などを具体的に盛り込むことが重要だ。

 北朝鮮が発射した弾道ミサイルは8月と9月に北海道上空を通過し、太平洋に落下した。いずれも政府はJアラートを通じ本県を含む12道県に避難を呼びかけた。

 その際、政府は、屋内にいる人は窓のない部屋に移動し、屋外の人は頑丈な建物に避難することなどを促した。しかし県内では近くに適切な避難場所がなく「具体的な避難場所や避難方法を教えてほしい」などの声が上がった。

 県内には、子どもたちが登下校中に声掛けなどにあった際に駆け込むことができる「子ども110番の家」や「ひなんの家」などがある。本来の目的とは異なるが、付近に適切な避難場所がないところでは、こうした家に協力を求めるということも考えたい。

 登下校中のJアラート作動に際しては情報伝達にも課題がある。地域によって通学路に防災行政無線がなく、子どもたちがすぐに避難できない場合も想定される。周囲の大人が子どもの避難を助けるなど地域全体で子どもたちを守るという意識を共有したい。

 学校には、Jアラートの仕組みなどについて子どもたちに分かりやすく説明するとともに、指導するに当たっては子どもたちを必要以上に不安にさせることのないよう十分な配慮を求めたい。