【7月19日付社説】熱中症厳重警戒/水分補給と休憩で命守ろう

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 日本列島は東日本から西日本にかけて、厳しい暑さに襲われている。愛知県では小1男児が熱射病で死亡、県内でも熱中症症状で病院に運ばれる人が相次いでいる。猛暑はしばらく続く見通しだ。熱中症が重症化すると、命にも関わることを改めて認識し、水分を補給するなどして身を守りたい。

 愛知県の男児は、校外学習から戻った教室で意識を失い、搬送先の病院で亡くなった。医師は、熱中症の中でも最も症状が重い「熱射病」と診断した。

 熱中症は、温度や湿度が高い環境の中に長くいることで、体内の水分や塩分のバランスを崩し、体温調節機能が働かなくなって起きる障害の総称だ。「熱けいれん」や「熱疲労」などいくつか種類があるが、体温が40度を超えて脳に機能障害が現れる熱射病は重症度が一番高く、生命を脅かす症状であることを確認しておきたい。

 総務省消防庁によると、県内では4月30日から今月15日までに、485人が熱中症で救急搬送された。このうち6月30日に自宅で倒れ、病院に運ばれた田村市の90代女性1人が亡くなっている。熱中症と言えば外出先を想像するかもしれないが、発生場所の4割弱が住居である。油断できない。

 今月に入って目立つのは、学校の授業や部活動中での発症だ。1日には伊達市で高校野球部員ら男女6人、9日には会津若松市の中学校で体育の授業中に女子生徒が7人など、各地で熱中症症状による救急搬送が相次いでいる。

 県教委はきのう、これらの状況や愛知県の男児死亡を踏まえて、「熱中症事故の防止」について注意を喚起する通知を学校や市町村教委に出した。学校はまもなく夏休みに入る。部活などにおける十分な熱中症対策が求められる。

 この暑さは、東日本から西日本にかけての広い範囲が2層の高気圧に覆われているためだ。高気圧の上空では雲ができにくく、雨が少なくなって地表には直射日光が照りつける。2層の高気圧から下降する気流が、地表付近の空気を強く圧迫していることも高温の一因となっている。

 今後も7月下旬にかけて猛烈な暑さが続くとみられる。仙台管区気象台が17日、東北地方に異常天候早期警戒情報を出したほか、福島地方気象台による高温注意情報もきのうで5日連続となった。県もきのう農作物と家畜の高温対策や事故防止などを呼び掛けた。

 夏はこれからが本番。高齢者や乳幼児ら「熱中症弱者」への気配りはもちろん、誰もが熱中症予防を心掛けこの夏を乗り切りたい。