【2月28日付社説】小学校の英語教育/意欲と関心引き出す授業を

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 授業の質を高めて子どもたちの意欲と関心を引き出し、英語を使いこなせるようになるための土台を築くことが大切だ。

 県教委は2019年度、小学校で英語を専門に教える「専科教員」を現在の9人から倍増させる。専科教員は、中学校で英語を指導できる免許を持っている教員や海外生活の経験者らが任命され、本年度から県内各地のモデル校25校で授業を行っている。

 20年度から全面実施される新学習指導要領では、小学校で英語を教え始める時期を従来の5年生から3年生に前倒しするとともに、5年生からは英語が正式教科となる。これまで小学校での英語教育は「話す」「聞く」が中心だったが、今後は「読む」「書く」も加わり、学習内容がさらに多くなる。

 新指導要領の実施を控え、子どもたちの英語力を高めることができるよう授業の充実が求められている。県教委はモデル校での取り組みや成果を生かし、効果的な英語の指導法を県内各校に広めていかなければならない。

 新指導要領では、これまで英語を指導していなかった教員も国語や算数などと同じように英語の授業をすることになる。そのため、どのように授業をしたらいいのか不安を抱えている教員もいる。県教委は、授業研究や研修などを通して、教員の指導力向上を図っていくことが必要だ。

 子どもたちが英語でのコミュニケーション能力を養うためには、「生きた英語」に触れることが欠かせない。各市町村教委は、授業を補佐する外国語指導助手(ALT)を小中学校に派遣している。しかし自治体によってALTが参加できる授業数にはばらつきがあるのが現状だ。子どもたちが英語に親しむ機会を増やすことが課題となっている。

 全国では、教委と大学が協定を結び、小学生が大学のキャンパスを訪れて留学生と交流を持つ事業を行っている自治体がある。海外勤務の経験のある人などを講師に招き、異文化について話をしてもらっている例もある。地域の特性に合わせ、授業の充実に知恵を絞ることが重要だ。

 グローバル化の進展に伴い、ビジネスから政治、文化交流まであらゆる分野で、英語を操ることができる人材が求められている。

 小学校は、子どもたちが英語を学ぶスタート地点となる。中学、高校を通して「使える英語」を着実に身に付けていけるよう、子どもたちが英語を使う楽しさを知り、学びを深めていくことができる環境を整えたい。