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郡山商、9回同点も涙 持ち味最後まで、夢のバトン後輩に

郡山商、9回同点も涙 持ち味最後まで、夢のバトン後輩に

9回表の猛追も及ばず惜敗し応援スタンドへあいさつの後、うなだれる郡山商ナイン=あづま球場

 54年ぶりに目前となった大きな目標を実現することはできなかった。同点に追いつきながら、手につかむ前に遠ざかった甲子園の出場切符。「あきらめなければ絶対に勝てる」と信じ続けてプレーした主将の遠藤聖人(3年)はグラウンドに崩れ落ちた。
 「緊張からかみんなの動きが硬かった」と相馬伸介監督。チームにとっては54年ぶりでもナインにとっては初めての決勝。それまで失策1を誇った自慢の守備陣が乱れ、聖光学院に先制を許した。遠藤は「みんな、落ち着こう」とベンチの中心で声を掛け続けた。落ち着きを取り戻した仲間は、先発佐藤紀行(2年)をもり立てながら、接戦に持ち込んだ。そして8回。遠藤の代打起用を告げるアナウンス。「あきらめない姿勢を見せたかった」。主将の一振りは、左翼線を破る二塁打となった。「遠藤の出場でナインが盛り上がった」と相馬監督。この回は無得点に終わったが、9回の同点劇を生む引き金となった。
 試合には敗退したが、チームは最後まで聖光学院に食らいついた。「粘り強い野球ができた」と満足げに話した遠藤。夢のバトンを後輩に託した。

 エース橋本に笑顔
 「おれが流れを変えよう」。2点リードされた6回途中からマウンドに上がった郡山商のエース橋本大(3年)だったが、チームが同点に追いついた直後の9回に失点し、サヨナラ負けを喫した。「最後は腕が振れなくなった」と連投が続いた過酷な夏の大会の全力投球を振り返った。
 昨夏も背番号「1」を背負ったが、初戦敗退。悔しさをバネに新チームでは「自分はスピードや制球では一番になれない。心の強さで一番になる」と決意。座禅や走り込みで、何事にも動じない「心」を鍛え上げた。その成果が春の県大会制覇、夏の福島大会で54年ぶりの決勝進出に導いた。
 橋本は「最後まであきらめていなかった。高校野球で仲間と成長できた」と胸を張り、後輩に「頑張れ」と肩をポンとたたいて笑顔で球場を後にした。
(2008年7月24日 福島民友・高校野球ニュース)

 

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