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エース仲田、冷静に117球 緩急自在に被安打4の力投

エース仲田、冷静に117球 緩急自在に被安打4の力投

沖縄尚学打線を4安打に抑える好投を見せた仲田=甲子園

 聖光学院の命運を託されたエース仲田浩人(3年)は、冷静なプレートさばきを見せ、9回を被安打4、1失点の力投。「最後までマウンドを譲らない気持ちで投げた」と、試合後には普段通りのクールな表情で答えた。
 1回1死三塁でボークをとられ、先制点を献上したが「やってしまったことはしょうがない」。立ち上がりから直球を主体にした配球は、2回以降は緩急を付けた投球に切り替えた。
 得点圏で走者を背負った場面でも焦りはなく、直球にチェンジアップなどの変化球を織りまぜて難を逃れた。大阪入り後に球速もアップし、この試合で直球は最速138キロをマーク、着実に力を付けてきた成果が見て取れた。
 味方打線は再三の好機にも決め手を欠き、117球の力投は報われなかった。「もっと制球力を上げていきたい」。センバツで敗れた悔しさを糧に、夏にはもう一回りスケールアップしたエースの勇姿が見られるはずだ。

 初の1試合2ボーク
 決勝点となった沖縄尚学の唯一の得点は聖光学院のエース仲田浩人(3年)のボークによるもの。1回、先頭の伊古聖はフェンス直撃の二塁打を放ち、その後三塁へ進塁。けん制球がきてタイミングはアウトだったが、投げる動作を見てボークを確信したという。
 その後は調子を上げた仲田を打ち崩せなかっただけに伊古は「ラッキーだった。本当に投手(東浜巨)に助けられた」とほっとした様子だった。
 聖光学院の仲田は1失点完投で敗戦投手。4回にもボークをとられ「1試合で2つは初めて。自分ではボークという意識はない」と悔しそうに話した。
(2008年3月27日 福島民友・高校野球ニュース)

 

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